3/5 啓蟄(日々別荘1周年)
今日の平沢は晴れのち雨雪の予報、10時の気温は5度。風がすごく強くて、古民家は壊れる箇所がないか少し不安です。
二十四節気では「啓蟄」ですね。土の中で冬ごもりしていた虫が動き出すころ。
虫だけでなく人も同じです。気温がこれぐらいまで上がってくると、かなり動きやすくなって街の人も外に出て作業をしたりと動きが少しだけ活発になってきています。
この2週間もまた平沢では美しい光景を見ることができました。降り続いていた雪が一旦落ち着き、屋根の上に積もった雪が日の光でとかされ、至るところでポタポタと地面に水が落ちる音が聴こえます。空は青く、脇に残った雪は白く光り、川の水は透き通って流れている。鳥も活発になってきていて、囀りがいつもより大きく聴こえます。
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日々別荘は2022年2月で1周年を迎えることができました。いつも温かい目で見守り応援してくださっているみなさま、ありがとうございます。
宿を運営したことのなかった私たちは右も左もわからず、本当にたくさんの方にご協力頂いて運営元であるしおじり街元気カンパニーの藤森さんと小さく歩みを進めてきました。
“木曽平沢という地域への関わりしろをつくる”が日々別荘の運営の軸にはあります。
漆器の産地であるこの場所には職人さんがたくさんいらっしゃいます。あらゆるものを消費し生活を成り立たせることが体に馴染んでいると、自分の手で仕事だけでなくある程度の衣食住をつくり出す暮らしが当たり前の職人さん方との出会いは、私にとって生き方自体を見直すきっかけになるほど大きなものでした。
いわゆる”ハレの日”というより何気ない日常である”ケの日”に魅力の詰まった平沢を知って頂ける場所となれたらと思っています。
そして和洋折衷のこの建物は大切に管理されていましたが、元々50年ほど空き家だった建物。人口減少とライフスタイルの移り変わりで空き家はこれからも増え続けていきます。その中で街のあり方や住まいのあり方をどう継承し、営み、紡いでいくのか。そう言った課題に対しても日々考えを巡らせ、いつか木曽平沢にとって再び開かれてよかったと思ってもらえるような場所となれるよう2年目も進んでいけたらと思います!
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3/4 市民タイムスさんに掲載いただきました